法律にかかわる資格と仕事
就職・転職・独立に有利な法律に関する資格を網羅。資格と職種、仕事の内容についての解説付き。

司法書士

司法書士資格試験

資格の種類・・・国家資格
難易度・・・★★★★☆
教育訓練給付制度・・・あり

受験者数と合格率(平成19年度)

<受験者数> 26,860人  
<合格者数>    919人
<合格率>     3.4%

受験資格
特に制限はなく誰でも受験できる

試験の内容
筆記試験(多肢択一式、記述式)
@憲法、民法、商法、刑法
A不動産登記法、商業(法人)登記法(登記申請に関するものを含む)
B供託法、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法
C司法書士法
口述試験
@上記筆記試験と同様の範囲
A司法書士業務に関する知識について
口述試験は筆記試験に合格した者が受験する。
前年度の筆記試験合格者は本年度に限り筆記試験が免除

試験日
筆記試験・・・7月上旬
口述試験・・・10月中旬

試験地
第1次・2次試験・・・・各法務局管轄の受験地
口述試験・・・管轄法務局が指定した場所

願書の提出・・・5月上旬〜中旬

受験料・・・6,600円

問い合わせ先
■最寄の法務局(地方法務局を含む)
(参考)法務省HP http://www.moj.go.jp/

司法書士の資格の取得

司法書士の資格は国家資格。

司法書士の資格を取得するには、およそ2つの方法があります。

(1)法務省が実施する司法書士資格試験に合格する。

年齢、学歴の制限がなく誰でも受験することができます。

非常に難易度の高い試験で、
相当の期間集中して勉強しないと合格は望めないでしょう。

受験者の中には
司法試験を目指す者、または法曹を目指していた者が
非常に多く含まれているため
そのことが更に試験のレベルを上げている、ともいえます。

また、合格率の低い原因としては
次の(2)の方法で司法書士の資格を取得する者が多いことが
資格試験によって資格を取得しようとする者に対して
合格への門を狭めていることも考えられます。

(2)裁判所や法務局で相当期間職務に従事する。

次に該当する者は法務大臣に対し、
司法書士となる資格認定を求めることができることになっています。

@裁判所事務官 裁判所書記官 法務事務官 検察事務官として
登記、供託若しくは訴訟の事務等に通算して10年以上従事した者。
A簡易裁判所判事 副検事として、その職務に通算して5年以上従事した者。

上記の者が資格認定を求めた場合の判定は、
口述及び必要に応じ筆記の方法によって行うと規定されています。

実際の現場を見てみると
中高年の司法書士の場合、圧倒的に法務局出身者が多いのが実情です。


長年、司法書士資格の取得に人生をかけてきていながら
途中で挫折する人が多いことを考えると
遠回りではあっても
この制度が撤廃されないうちは
法務局等に相当期間勤務するのも1つの手段です。

ただ、試験を受けずに資格を取得することに対しては
一種の不公平感から、相当批判もあるようです。

司法書士の仕事

司法書士の仕事の中で最も代表的なものは
不動産登記申請と商業登記申請です。


不動産登記業務

土地や建物を購入したり
相続で財産をもらったりしたときには
その権利を守るために、所有権等の公示をしますが
その不動産の権利にかかわる登記申請の仕事を
司法書士の資格をもって本人を代理して行います。

土地や建物をローンで購入する場合は
多くは銀行等からの借り入れによりますが
それに付随する抵当権等の登記申請の仕事も
司法書士がその資格をもって本人を代理して行います。

不動産登記業務は、
土地や建物の表示や権利を登記することにより
不動産の円滑な取引を実現するためのものです。

不動産の表示に関する登記は土地家屋調査士が
不動産の権利に関する登記は司法書士が
その登記を本人を代理して法務局に申請します。


商業登記業務

・会社・各種法人・組合等を設立するとき
・商号や役員に変更があったとき
・資本金の増減があったとき
・本店を移転したり支店を開設したとき
・合併や営業譲渡などで企業再編 解散 清算をするとき

主として
会社に関係する登記の仕事が商業登記業務です。

商業登記業務は経済の円滑な取引のためのものです。


登記申請業務は
個人や法人の財産を扱う仕事なので
司法書士はたいへん社会的信用の高い資格といえます。

最近の司法書士業務

最近注目されている司法書士の業務に
裁判業務があります。

一定の研修を受け、
法務省が実施する考査に合格すると、
認定司法書士として簡易裁判所で、
弁護士同様の法廷活動ができます。

法廷で弁論を行うことが可能で、
証人尋問 和解 仮差押 仮処分
などの様々な裁判上の手続を扱うことができます。


社会の高齢化に伴って
認知症が社会問題となりつつあります。

認知症の高齢者や
障害者を守るための成年後見手続き
司法書士の重要な業務となりつつあります。


「ヤミ金」「多重債務」等の問題を抱えた人や
「振り込め詐欺」の被害にあった人のために
クレジット会社やサラ金業者等へ過払金返還請求をしたり、
債務の一部免除の交渉等を行うことも
司法書士としての社会的責任を果たす大切な仕事です。